はじめに
こんにちは。リヴァぽむです。
今回は、自分の人生のターニングポイントにもなっている、地方大学から旧帝大の大学院に進学したときの話をしようと思います。理系の話です。
メリットやデメリットを含め、「学歴ロンダリング」についても個人の意見を述べたいと思います。
同じように院から大学を変えたいと悩んでいる方の参考になればと思います。
最後までお読みいただければ嬉しいです。
きっかけ
私は九州にある国立大学の理学部出身です(九大ではない)。
比較的真面目に勉強していた方だとは思いますが、週5でバイトしたり、深夜にカラオケオールやボーリングオールするなど、いわゆる(?)一般大学生でした。
そんな私なんですが、大学の授業で出会った有機化学が非常に面白いと感じ、将来の仕事にしたいと思っていました。なので、休みの日や空コマの時間に勉強したりしていました。
3年生の時に学生実験を行い、年の後半には研究室に仮配属になり、有機化学実験のやり方を学びました。その時に思ったのです。
「やりたい実験が全然できない…」
勉強した時に学んでいたカップリング反応ができる試薬はなく、測定機器は古かったり、そもそもなかったりと、満足に実験できる設備がありませんでした。
批判するわけではありません。地方国立の厳しい台所事情は今では非常に理解できます。
ただ当時は、「このまま同じ大学の院に進学しても満足に実験はできない。どうせなら旧帝大くらい充実した環境で研究がしたい。」という思いから様々な大学を調べ、名古屋大学大学院理学研究科に進学することを決意しました。
合格までの道のり
院試の出題範囲を調べて、ワンピースのエネルくらいびっくりしました笑
出題範囲はざっくり分けて有機化学、物理化学、無機化学がメインだったのですが、大学では有機化学くらいしかまともに授業がなく、そのほかの知識がほぼなかったのです。物理化学は少しだけやっていましたが、これはもう焦りに焦りました。
当時3年の秋くらいでしたが、バイトをすぐ辞めて猛勉強しました。
だいぶ大変でしたが、合格できたことは自分の中でも一つの自信になりました。
院進のメリット
想定していた通り、満足いく研究環境で実験ができたことです。また、地方国立ではおそらくなかったであろう、海外の有名な教授の講演を頻繁に聞く機会があり、何にも変え難い貴重な経験を得られました。
また、自分は修士で卒業してしまいましたが、就活もだいぶ有利になったと思います。業界では1,2位を争う企業に就職できました。これは地方国立だと少し難しかったんじゃないかなと思います。(その企業は辞めてしまいましたが…)
院進のデメリット
名大院理学科に限った話かも知れませんが、院試が非常に大変でした。自分が受けたのは理学科の物質理学専攻ですが、内部生の推薦等がなく試験一発なので、内部生が本気です。外部から院に入ろうとしている学生は、貴重な枠を潰す迷惑野郎みたいなものです笑
実際に内部生が何人か落ちたと聞いています。そのくらいは大変です。
また、良くも悪くも環境がガラリと変わるので、順応するのは個人的に大変でした。
気をつけなければならないこと
個人的に、気をつけなければならない点が確実に1点あると思っています。それは、
「研究室単位で行きたい大学院を決めること」
です。
まず、「研究室単位で行きたい大学院を決めること」に関してですが、そもそも大学と大学院は異なる点があることを心に留めておかないといけません。ざっくりいうと、大学は教科書上の勉強で知識を得るところですが、大学院は教科書に載るような知見を発見するところです。
これを考えると、「自分は何を目的に大学院に進学したいのか。どの分野で何を発見したいのか。」という疑問に関して自分なりの回答を出せるようにしておくことが大事です。
ざっくりで構わないと思います。ただ、自分が惹かれる研究室があるかどうかは必ず確認しておきましょう。そうしないと、進学した後に「やっぱりやりたいことと違う…」となって苦しむかと思います。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました。自分が院に進学したきっかけ、院に在籍した時に思っていたこと、卒業後に思ったことなどを書き連ねてみました。
皆さんの参考になれば幸いです。
できれば最後のおまけもお読みください!
【おまけ】学歴ロンダリングについて思うこと
自分はこの言葉が嫌いです。笑 地方大学→旧帝大院に進学した自分はまさしく巷で言われている「学歴ロンダリング」の枠の中にいるからだとは思います。
「学歴ロンダリング」というラベルをつけて批判しているほとんどは学部卒の方だと思いますが、おそらくこのような印象があるのではないでしょうか?
「大学→大学院進学は、高校→大学進学よりも簡単だから、楽に〇〇大学院卒業という価値を得られていてずるい」
自分の偏見が入っていたらすみません笑
ただここでひとつ思うのは、大学→大学院進学が簡単かどうかは、その大学院次第だということです。
難しい場合も簡単な場合もあります。なので、一概に決めつけることはできません。
大事なことは、その大学院に入って何をしたか、です。研究に打ち込んだり、何かのセミナーで発表したり、充実した大学院生活を送れていれば大学を変えた価値が大いにあります。その追加効果で就活が有利になるだけです。企業の方は大学院のラベルではなく、「その人自身の特性」で最終的には判断していると思います。結局は何事にも真摯に取り組んでいる人が強いのです。
変な意見には惑わされず、自分のやりたいことを実現しましょう!
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